スコールは5分ほど降り続け、そして止み始めた。
「行きましょ!」
聡子は走って行った。
「ちょっと待って下さい!」
一也も後ろから急いでついて行った。
その時
(どん!)
一也は一人の男と肩がぶつかった。
「すみません、ってえぇ?}
「あれ?一也。こんな所で何やってんの?」
「浩助こそ何を?」
「いや、、、僕はもう終わったところで」
浩助であった。雪とホテルを出て別れ、
一人近くの駅までスマホの地図を見ながら帰っている所だった。
一也ははっと気付き、
「御免。取り込み中で。また今度」
そう言って聡子を追いかけて行った。
聡子は前で待っていた。
「お知り合い?」
「えぇ、大学の友達」
「同じ東京都大学?」
「そうです」
「そっかー。早く行きましょ」
つづく