Mahalitoのブログ

少女ロマンス・スプリングをよろしくお願いします

少女ロマンス11

前回のつづき
なんと聡子の逆ナン??

「ちょっと腕組んで良いかしら?」
聡子は一也の左腕に自分の右腕を回した。

(ええ?大胆な!?でも気持ちいい!)

助平である。

聡子は思った。
(あら!腕も筋肉質で男らしいじゃないの。さすがは私の見込んだ男ね)

何を見込んだのやら。


そうこうしているうちに喫茶店に辿り着いた。
「喫茶アムール」

「ここよ、入りましょ。勿論あなた持ちでね」
(やばい、金欠なんだよな)
「あ、ちょっと待って下さい。実はお金がなくて。上にある公園にしません?」
(行くわ行くわ。あなたの行くところになら何処だって)
「仕方がないわねえ。じゃあ缶紅茶で許してあげる」


「空蝉(うつせみ)公園」
「空蝉?」
「蝉の抜け殻のことですよ」
(やった!知性度1up)
(知ってるわよ。カマトトぶっただけよ 笑)

「ほらこんな所に」
一也は右手の中にある空蝉を聡子の顔に近づけた。
「きゃ!」

聡子は一也に抱きついた。
すっかり恋人気取りである。


つづく