あらすじ
情事を交した楓と桜子
その後。
桜子はもう楓の前に姿を現す事はなかった。
「桜子、、、急に居なくなるなんて」
ふらふらと桜子を探すように彼方此方を行き交ったが、どこにも居なかった。
「何処に行ったんだよ」
桜子の家は誰も居なかった。
学校の隣の席にも居なかった。
大学の麻雀部にふらりと姿を現すかもと考えて行ってみた。
そこに居た。見覚えのある後ろ姿が。
「桜子!」
つい強い口調で呼んでしまった。
「?」
振り返った女性の姿は、希望だった。
残酷にも楓の予想を裏切ってしまった。
CBRに乗って町を走っていると偶然にも前に桜子がいた。
ブレーキを掛けてスピードを落とし左手で車道側の腕を掴んだ。
「きゃー」
顔を見ると別人だった。
そこに張っていた警官が居て、その様子を見て駆けつけてきた。
「署に来て貰おう」
女性と一緒に事情聴取を受けた。
前科も無く事件性も少ないと言う事で厳重注意に終わった。
指紋は全部採られた。
その後。
楓の携帯に知らない番号から電話が掛かってきた。
迷わず取った。
「もしもし」
つづく