あらすじ
冬は続くよこもごもと
浩助「いやー本年も初めての登校。久し振りの我が学び舎だね」
一也「部室に行くだけだけどね」
浩助「そうは言っても今回はこいつと一緒だ」
浩助は手に持ったカゴに入った生き物を見ながらそう言った。
一也「ジャンガリアンハムスターねぇ」
浩助「一時期は繁殖されすぎで一匹300円なんて事になってたけどこれは1000円だったね」
一也「で、これはどうするの?増やすの?」
浩助「一匹じゃ増えないだろ 笑」
一也「もう懲りたしね」
部室に着いてドアを開けて中へ入った。
そしてハムスターをカゴから出して床に置いた。
「あんよが上手。あんよが上手」
そんなことを言って遊んでいるとハムスターがちょろちょろと歩いた。
そこに女性部員が次々現れた。
雪「おはよう」
京香「こんちはー」
希望「ういーっす」
紅葉「ちはー」
一番最初に気付いたのは希望だった。
「何その可愛いの-」
雪「可愛い」
京香「可愛らしい」
「ちょっと待って。私ネズミだめなのー。あっちやってー」
と紅葉。
そうするとその声に驚いたのか、ハムスターがロッカーの裏の隙間に入り込んでしまった。
「きゃーハムちゃんが」
「どうしようどうしよう」
ここまでが1時間。
それから30分掛けて考えついた方法は。
「ハムスター釣り」
1m程の長さの細い棒の先にキャベツの細切れをくくりつけ、
鼻先に近づけるという物だ。
「いけるかな?」
「多分大丈夫。ザリガニ釣りと同じ要領だ」
やってみると、食いついた!!
「よっしゃ引っこ抜け-」
棒を引くとズルズルと引っ張り上げられた。
そして大切にカゴの中に入れられた。
つづく