事を終えた一也は考えていた。
(終電がなくなる)
「あの、そろそろ帰らないと」
「良いじゃない。泊まってけば。私も休みだし」
(嬉し恥ずかし朝帰り)
「何か言った?」
「いえ、何にも」
聡子は一也と少しでも密着出来る様に冷房をガンガンに掛けていた。
そしてその顔を一也の胸に埋めていた。
翌朝。
一也が目を覚ますと
「おはよう」
と聡子が隣で笑っていた。
「電話番号交換しませんか?」
「良いわよ。また会いに来てね」
アパートを出て歩いて行くと聡子が窓から手を振って
「あなたー。行ってらっしゃーーい!!」
と叫んでいた。
(ぶーーっっ)
一也は思わず吹き出した。
(一度これやってみたかったのよね)
聡子はほくそ笑んでいた。
つづく