雪が京香を知っていた。
これは浩助にとって誤算だった。
ほんの火遊び。それが今や大火事。
それにしても何故雪は知っていて近付いて来たのか?
(嫌、近付いたのは僕か?)
(それとも二人とも?)
浩助は切り出した。
「僕のことは嫌い?」
雪は答えた。
「嫌いな人の唇を奪うと思う? でも、好きかどうかとまで言われると、、、微妙ね」
(微妙なのか・・・)
ちょっと悲しかった。
しかしこうなってから言うのもなんだが浩助の本命は京香だった。
「このこと、京香は知っているの?」
「さあね~。どうでしょうね~。ただ一つ言えるのはあなたと私はこういう仲ってことね」
「この事を京香に言うのか?」
「さあね~。どうでしょうね~。ただ一つ言えるのはあなたと私はこういう仲ってことね」
「さっきと一言一句同じじゃないか!一体何がやりたいんだ!?」
「そんなに強く言わなくたって良いじゃない(ほろり)」
え??一瞬彼女の目に涙が見えたような気がした。
つづく