Mahalitoのブログ

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大石兵六謎物語

大石兵六が妖狐共と戦う物語

ある寺で若者達が集まり議論を交わしていた。
「俺は妖狐にやられて頭を丸刈りにされてしまった」
「儂もだ」
「おらもだ」

そこに兵六がやって来た。
「その話を詳しく聞かせて貰えないか?」
「誰だお前は?」
「俺は大石兵六。大石内蔵助の末孫だ」

「聞いた事無いな。だが聞かせてやろう。あそこにある山に住む妖狐が悪さをするのだ」
「どんな悪さだ?」
「若いのを騙しては頭を丸刈りにされてしまうのだ」
「よし!俺に任せろ。妖狐とやらを退治てくれよう」
「はっはっは。出来る物か!ここに居る20人程の強者共が皆丸刈りにされたんだぞ」
「いーや。俺なら出来る。祖父ちゃんの名にかけて」
「そこまで言うなら教えてやろう。まずこの寺を出ろ。それからこの道を通って山へ向かえ」
「途中に沢がある。そこに出る妖怪を退治せよ」

兵六は寺を出て山へ向かった。若者達が言うとおり沢があった。
そこには3寸の沢蟹が居た。
「えいや」
兵六は沢蟹を踏み潰した。
すると沢蟹の下からもくもくと煙が出てきて沢蟹は5尺になった。
「ぎゃー化け蟹ー」
兵六は逃げようとしたが化け蟹に脚を挟まれてしまった。


つづく

兵六餅