帰って来た三姉妹
「アレクは見守ってて。私はゲームに飛ぶから」
そう言ってミリヤはPCを点けてヘッドセットを被った。
「パイルダーオン」
と言ったかどうかはともかく、
ゲームの世界に潜って行った。
そして静かになった。
「え、どうしよう。誰も喋らないし」
アレクは何とかしようと2人に喋りかけてみたが、
一向に反応はなかった。
そこでアレクに考えが舞い降りた。
「ちょっと待ってて」
そう言って冷凍庫から氷を取り出し、
ミリヤがたまに使うアイスピックでガシガシ削り出した。
一時間後。
ようやく2人分のかき氷が出来た。
食べるかな?
パン用の蜂蜜とブルーベリージャムも傍に置いてみた。
まずはアリアが動いた。
蜂蜜をフィオレに掛けてあげて、
自分にも掛けて、
そのうえジャムまで掛けた。
30分後。
2人は完食した。
でも喋らなかった。
「僕の苦労は一体・・・」
だが時間稼ぎにはなったようだ。
ミリヤ「お待たせー何とかなるかもよ」
つづく
